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~あらすじ~
偶然、共病文庫、という本を拾う。
その本にはクラスメイト山内桜良が膵臓の病より、もう長くないことが記されていた。
秘密を知ってしまった「僕」と「彼女」の物語ー。
本屋大賞ノミネート作品。
感想
あらすじと大まかな違いはないです。
人によって、どう感じるか。僕はそれを知っているので感想を無理に押し付けることはしません。
面白いと感じた人とも、そうでなかった人とも、その場の共有ができるのが「本」であると思っています。
ただ、大ヒットを飛ばして映画アニメ化されたことにより嫌煙している方も多いのではないでしょうか?
そんな方にこそ、是非一度読んで頂きたい作品です。
作者である住野よるさんと綾瀬まるさんのインタビューで「文学性とエンタメ性」に触れていました。
「エンタメ色が強い作品」の定義は非常に難しいです。ただ、世間のイメージとして住野よるさんの作品は映画化されたりアニメ化されたり…エンタメ色は強く感じます。
この作品もまさにそうで、デビュー作にも関わらず映画、アニメ化されています。
映画の浜辺美波はめっちゃ可愛いです。映画は見ていませんが。
スマッシュヒットをデビュー作で飛ばすと、そういった目で見られるでしょう。
僕自身が、読む前に感じていた印象は「携帯小説のような感じではないか」という点。15年前くらい、スマホが流行する前。携帯で読む小説「携帯小説」が一世を風靡し、映画化されるケースが多かった。当時から文学好き、小説好きだった僕は携帯小説にあまりいい印象を持っていませんでした。
「君の膵臓をたべたい」からもその流れを感じてしまったんです。
誰かが病気でなくなってしまう。それまでの恋の物語。簡単にお涙頂戴している雰囲気が強く、読む勇気がありませんでした。
実際に読んだことのない、読書好きな方も多いとお聞きします。
しかし、読んでみたら印象は大きく変わり、「文学とエンタメの融合」であると感じました。
文学的な描写も多く、「あえて語らない行間」を意識して作られている。
だから、安易なお涙頂戴になりきらず、展開も含めて楽しむことが出来ます。
あらすじで書いたら一瞬なんですよ。
余命がわかっているヒロインと接する「僕」が周囲の人間とも関係を構築していく物語。
今まで、自己完結してしまっていた人間関係を、改めて見直していくストーリー。
彼女に感謝するラスト。
よくあるストーリーですよね。
でも実際読んだら、そこに至るまでの心理描写に引き込まれる。
ヒロインの明るく振舞う姿が、虚勢なのか実際にそう思っているのかもわからない。
弱い姿がほとんど描写されないからこそ、彼女の印象が読む人で変化するはずです。
読んで賛否両論あるのは、文学の醍醐味でしょう。
なぜなら、考えさせられる物語だから。
内容が面白い、面白くないではなく、登場人物の好き嫌いにフォーカスされがちなのも、それだけ人によって考え方が変わるから。
もちろん、エンタメ要素は強いです。
だけど、それだけでない物語。
是非読んでみてください。