のこのこ書店です。
11月オープン予定。本から繋がる、コミュニティをモットーに運営しています。
コンセプトはこちらご覧ください。
東京ヒゴロ/松本大洋
本日は漫画作品を。
松本大洋さん作、「東京ヒゴロ」です。
~あらすじ~
自身の立ち上げたマンガ雑誌が廃刊し、責任をとって出版社から退社する男、塩澤の話。
毎朝5時に起き、律儀な仕事をする。漫画にすべてを捧げた男と、漫画を描くぶっ飛んだ作者たち。
ピンポン、鉄コン筋クリート作者が送る、夢を追った人たちの話。
さすが、松本大洋
松本大洋さんの絵は、好き嫌いが分かれるかもしれません。
重く、暗い。黒が多いからかな。
しかし、その重厚感たるや。もともとピンポンから入った僕はこの松本大洋さんの「絵から音が出る」作風がとても好きでした。すっとんきょうなキャラも、浮足立たず、無理にギャグに走らないけど、とてもお茶目で愛らしいキャラです。
今回の東京ヒゴロ。
内容は、現実に寄り添っているストーリー。そして、中年の話。
絵と雰囲気を合わせると、それはそれは暗い話になっちゃうんじゃないか。
そう思い、中々読めなかったんです。
しかし、読んでよかった。
暗い雰囲気というより、「冬」なんだなと。
そして、絵から音が出る幅が、本当にすごい。
少ない文字からは、その登場人物の心理状況を、想像させます。
あくまで想像。だけど、「こういっているんじゃないか」という心の声が聞こえてくるんです。
やっぱり松本大洋。天才だわこの人。
是非ご一読ください。